とりけんを引退しました

明けましておめでとうございます。

まるで年が明けてからとりけんを引退したみたいですが、2017年12月17日活動納めを以て、僕はとりけんを引退しました。

※誰が読んでいるかわからないので補足しておくと、とりけんというのは「ホク大野鳥研究会」です。鳥研です。

何故こんな記事を今更書いているのかと言うと、とりけんの会報誌「ごろすけ」で活動納めの記事を書いて欲しいという最期の依頼が来たためです。

活動納めと今までのことを振り返りつつここでまとめて、抜粋した内容をごろすけの記事にしようかなと思ってこれを書き始めました。

本当はFacebookに正式にまとめて投稿しようと思っていたんですが、祖母親叔父に見られると思ったら恥ずかしくなってやめてしまいました。

だって小学校の卒アルの黒歴史作文以降身内に自分が書いた文章見られたことないですし。冷静に感想とか言われたら死にません?普段SNSは全世界に大公開の癖に何言ってんだって感じなんですけどね。リアル身内はダメ。絶対。

でも僕にとっては大事なサークルなので、どこかしらにちゃんと書いておきたいなと思っていたところです。編集長の○るしさん選んでくれてありがとう。同期のみんな、幽霊部員レベル100の僕が三年間の締めくくりの活動の記事を書くことをどうか許してくれ。

今までいくつかごろすけでふざけた大作を書いたこともこの場を借りてお詫びします。自分の文章こわくて読み返せないから何書いたか全然覚えてないけど、大きい活動の記事いくつかすっごく自由に書かせてもらっちゃった気がする。すまんな。

 

さて、活動納めですが。

とりけんでの僕は本当に言い訳のしようがない幽霊部員ガチ勢で、自分が引退する学年であることも忘れていました。

偶々、そのあと飲み会があるからおいで、と言って呼ばれた例会で(そういう理由じゃなきゃ例会行かない時点でどのくらいガチ勢かは伝わるでしょう)「活動納め来られますか?」と訊かれたことで、自分に残された時間があと二週間であることを知りました。

さすがに焦りました。とんだお馬鹿ですね。

前日に別サークルで夜遅くまで外せない用事があり、そこまで体力ゴリラでは無い僕は参加するか迷いましたが、ここで行かなきゃ後悔すると思って無理矢理行くことに決めました。

2017年12月17日AM5:00 集合

活動納めが始まりました。意外に優しい集合時間だなと思いました。今までは早朝2時とか、0時集合とかもあったので。感覚がトチ狂ってますね。冬は日が昇るのが遅いので集合時間も遅いらしいです。

最後の活動だけあって、人が沢山いました。40人だっけ。水産学部で函館に行った同期をはじめとする久しぶりに会う面々に、喜びが止まりませんでした。彼らはというと幽霊を見たような顔をしていた気がします。実はあんまり覚えてない。また、一年目の中には僕を見る最初で最後の機会だった人もいたことでしょう。いつかまた会えたらいいね。

6台の車に分かれて移動スタート。車ごとに行く先は自由である為、同じ車の人以外にさよならしました。

僕らがまず最初に向かったのは長沼町。外気温は氷点下20度。樹氷がとっても綺麗。車を出たくない。

f:id:wakakushitekoke:20180102233159j:image

朝日に照らされている樹氷

 

しかし僕らの今日の目的は野鳥観察です。未だ嘗て未体験の寒さの中外に出るとそこにいたのは...オオモズ。

いや、実は、申し訳ないんですけど、本当に申し訳ないんですけど、当方鳥を知らない幽霊でして、レア度とかも全然わかりませんでした。ただ、鳥ガチ勢の同期の喜び様から大物であることは伝わってきた。たぶんソシャゲで言う所のSRかSSRって感じ。みんなが喜んでいて僕も嬉しかったですね。

オオモズ、名前の通り大きかったのと顔が凛々しかったことは覚えてる。今まで参加した数少ない活動でモズやアカモズを見ましたが、それらに比べてかなり大きかった気がします。気のせいだったら謝る。

オオモズが飛び去ったのでその後千歳川へ。カモと白鳥がいっぱいいました。湯気が出る水面の上に水鳥が浮かぶ様はなかなかフォトジェニックでありました。

f:id:wakakushitekoke:20180102233316j:image

冷静に考えたら冬の川の水面から湯気が出るって何...どれだけ寒いの...北海道こわい...。

千歳川でレアな鳥が見れずにガッカリしている同期を慰めつつ、今までの活動でフクロウを見たことがない僕の希望で舞台は苫小牧演習林へ。

苫小牧演習林にはフクロウが決まってねぐらにしている木があり、結構な割合でフクロウに出会えるのだとか。

しかし人生は思い通りにはいかないもの。

フクロウは、いなかった。

少しガッカリしたものの、写真でしか見たことがなかった森の妖精シマエナガをこの目で見れたので僕は満足でした。最後の活動で手乗りゴジュウカラ体験できたしね。

f:id:wakakushitekoke:20180102233346j:image

写真は後輩のKGちゃんがくれました

 

気を取り直して次に勇払に向かいました。海でした。ここでも鳥見的収穫はありません。僕はドライブするだけで楽しい人なので楽しかったですが。

その後、ケアシノスリを求めて発電所へ。みんなで仲良くノスリに騙されました。

そのときに同期が「ケアシノスリはイケメンなんだ。さっきのは後ろ姿見てイケメンだなって思ったんだけど振り返ったらイケメンじゃなかった...よくあることだよね...」って言ってました。ウケる。

たしかに図鑑見たらケアシノスリはイケメンでした。

僕は猛禽の見た目は大体好きなのでノスリでも十分格好良いと思うんですけどね。

あまりにもオオモズ以降目立った収穫が無くて疲れてきた一向は、浜厚真で流氷みたいな氷に乗り始めました。嘘でした。そんなアホなことをしていたのは僕と同期だけでした。

f:id:wakakushitekoke:20180102233438j:image

氷が割れて川に落ちれば面白いのに、と見ていた皆に期待されましたが、新歓キャンプで飛び石を踏み外してカブトガニプールに落ちていた頃の僕とはもう違います。勿論余裕で歩ききりました。

無事に南極探検隊みたいな写真が撮れて満足したところで移動しました。我々の車の人で、この場所で真面目に鳥を探していたのは一年目のKGちゃんだけでした。ごめん。

元部長のジェットコースターのような運転に目を回しつつ、海沿いを探索しましたが、やはり収穫無し。

f:id:wakakushitekoke:20180102233508j:image

そんな中他の車の人たちが、ケアシノスリを見た上に見事な写真を撮ってLINEにあげました。それも我々がノスリに騙されたあの発電所前でです。みんなでハンカチを噛んで悔しがりました。

午後2時に鵡川埠頭に全員集合だったため、我々は時間ぴったりに向かいました。あ、そうなんです。朝が早いためにここまでの盛りだくさんの活動でも2時までで終わっちゃうんですよ、すごいですよね。

鵡川埠頭ではなかなか全員揃わず寒くて辛かったです。集合写真を撮った後、多くの老人たち(僕を含めた同期)ほぼ全員がもう鳥見終えて温泉に行きたい、と言い始めました。

いつもとりけんの活動では鳥を見た後温泉に入ってから帰るのです。

しかしパワーあふれる若人たちはまだ鳥を見る気満々。

老人たちは若人たちに鳥を見せてあげたい気持ちの方が勝り、鳥見続行の運びとなりました。

沙流川でコミミズクが出たとの情報を受け、舞台はクライマックスへ。

コミミズクは、いた。

f:id:wakakushitekoke:20180102233536j:image

いたーッッッ!!!

こんなに堂々と居ていいのかってくらい堂々と居ました。杭の上でガツガツお食事の真っ最中。フクロウやミミズクの類を見たことがなかった僕、大歓喜

いっぱい車が並んでいて、みんなコミミズクを見ていました。とりけん以外にもいました。みんな、この寒いのにすごい。僕はとりけん活動でもなきゃ冬の沙流川なんて来ません。

衆人環視の元でネズミを召し上がったコミミズクさんはしばらくして遠くの木に飛んで行きました。最後に良いものを見せてくれてありがとう。

今度こそ本当に満足した我々は晴れ晴れとした気持ちで温泉へ。

活動で疲れて冷え切った体に温泉が沁みる。沁みる。これも最後だと思うと切なかったですね。まあ温泉に気持ち良く浸かるためだけにこんなハードな活動する気にはなれませんがね。

シメに天クラで天ぷらを食べて帰宅しました。とりけん行きつけのお店らしいですが、僕は初めて行きました。安くて美味しい、大学生に優しいお店でした。とりけん割引もしてくれた。優しい。

 

最後の活動なのに、はじめてのことだらけでした。年に数回しか正式な活動に行けませんでしたが、この三年間、行く度に新しい景色を見せてくれるのがとりけんでした。

活動は目的地以外基本自由奔放で行き当たりばったりだし、自分だけじゃ絶対に行かないところばっかり。

(韻踏んだみたいになっちゃった...。)

スリップの危険がある冬に車で遠出しようだとか、舗装すらされていない横道に入って行こうだとかなんて、とりけん活動でもなきゃ思わないですしね。

理学部の生物学科で小鳥の研究室に行きたくて、それなのに本物をろくに見たことがないなんて良くない、って真面目な理由も実はありましたが、とりけんに入った主な理由は人々の雰囲気が良かったこと、ガチ勢だけに限定していないこと、遠出してアウトドアな活動ができることでした。とりけんの新歓に来て速攻でここだって思いました。結局生物科に行けず、若干自暴自棄になりつつとりけんを辞めなかったのも、そういうところが好きだったからです。幽霊がたまに行っても許してくれるゆるさも。

先輩後輩同期の皆さん、たまにしか顔を出さない僕にも優しくしてくれて本当にありがとうございました。

先輩方は引退後も構ってくださり感謝しています。某お姉様方、うさぎカフェ楽しみにしております。

同期のみんな、世話になったな...お達者で...まあたぶんまたどこかで会うよね...

後輩の皆さん、にはそもそも一個下以外にはあんまり知られてないですね。一個下の皆さんには鳥を知らなすぎて呆れられてばかりでしたが、呆れつつ教えてくれてありがとう。顔ちゃんと出してた人間じゃないから、たぶんもう飲み会に顔出すこともないんだけど、その辺で会ったら適当によろしくしてほしいです。

 

 

三年間お世話になりました。

お陰様で、北海道の色々な顔を知ることができた。これで大学時代に北の大地を楽しみました、って言えますわ。

ありがとう。さようなら。みんなお元気で。

 

2018年、始まりました。

今年もよろしくお願いします。

 

 

終わり